胸椎の動きは、頚胸椎(cervicothoracic)、胸腰椎(thoracolumbar)というように、脊椎の動きにおいて頚椎、腰椎に影響を与えます。
また、肩関節の動作にも関わっており、両上肢の屈曲動作において胸椎伸展動作は重要といわれています。
胸椎伸展時に疼痛がある場合は徒手的な介入もしますが、可動域を改善するためには自主トレが効果的です。
今回は、臨床で指導している自宅のマットで簡単にできる胸椎伸展エクササイズについて紹介したいと思います。
背臥位)胸椎伸展エクササイズ
- 背臥位、両膝を曲げ、丸めたタオルなどを肩甲骨の下に置く(開始姿勢)。
- 両肩屈曲し、胸椎を伸展させながら、深呼吸します。
[回数の目安] 10〜20回、2〜3セット、1日に1〜2回行いましょう。
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肩に症状がでる場合、肩を外旋位にして実施してみましょう。
丸めたタオル以外に、ハーフポール、ストレッチポールでも構いません。開始姿勢で顎が浮いてしまう(頚椎伸展位)場合は、枕を高くします。
よく「ドローイン(またはブレーシング)を同時に行いますか?」という質問がありますが、腰が反りすぎてしまう場合はドローインをしてもいいし、胸椎可動域の改善を目的とするならしなくてもいいと思います。
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四つ這い)胸椎伸展エクササイズ
- 四つばい、股関節屈曲させ、両肩屈曲位とするか、おでこの下に両手を置く(開始姿勢)。
- (息を吸って吐きながら)胸椎を床方向に向かって下ろしていき、胸椎を伸ばします。
[回数の目安] 10〜20回、2〜3セット、1日に1〜2回行いましょう。
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セラピストは伸ばしたい部位の胸椎を軽く前方に押して動きを誘導すると、胸椎の伸展を意識しやすくなります。
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腹臥位)胸椎伸展エクササイズ
- 腹臥位、上体を起こし、前腕または両手をマットに置く(開始姿勢)。
- 胸椎、腰椎の順番に背中を反らし、胸椎を伸展させる。
[回数の目安] 10〜20回、2〜3セット、1日1〜2回行いましょう。
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先にお腹が浮くと腰椎伸展動作になるため注意しましょう。
セラピストは胸椎に指を当て、胸椎伸展を意識させる方法は有効です。
構造的な胸椎の後弯がある場合、このエクササイズではお腹が浮きやすいため、別肢位での胸椎伸展エクササイズを検討してもいいと思います。
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マットで行える胸椎回旋エクササイズの実施・指導ポイントについて知りたい方は、コチラをご覧ください。
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マットで行える胸椎伸展エクササイズは、ここで紹介していない方法はたくさんあります。
ストレッチポールを用いた方法、机に肘を置いた状態で行う方法などもあります。
患者・クライアントが実施しやすい場所、肢位、方法を提案することが大切ですね。