患者と会って最初に行う評価、それは、主観的評価(問診)です。

主観的評価(問診)にて、情報を収集し、Red flags を除外、疼痛タイプの推測、疾患・病態を想起、過敏性を判断、そして、客観的評価(身体評価)の計画、を行います。

Open ended questions

主観的評価(問診)の最初はOpen ended questions で始めるのが望ましいです。

[st-kaiwa1]◯◯ということですが、今日はどうされましたか? ◯◯ということですが、詳しくお話を伺いたいのですがよろしいでしょうか?[/st-kaiwa1]

主観的評価の最初はOpen ended question(開放型質問)で開始し、患者の主訴を評価します。整形外科クリニックに訪れる患者の受診理由は、=患者の主訴であることが多いです。健診異常などで自分では問題ないが受診したという場合は、主訴というよりも受診理由となります。

Open ended question は患者が経験を自由に話せる方法で患者の主訴・考えていることを把握しやすいですが、時間がかかるという欠点もあります。

英語の評価の教科書では、「Can you tell me your story?」 と書かれたりします、日本語なら「お話を伺えますか?」「今日はどうされましたか?」でしょうか。

病院・クリニックで医師と働くセラピストなら、「◯◯ということですが」と1つ言ってから始めることをお勧めします。医師の診察が先にあり、診療録が完成されて、医師からの指示によるリハビリという流れがある日本の病院・クリニックでは、情報共有されていることが前提にあります。

開放型質問を意識して「今日はどうされましたか?」と聞くと、「カルテ見ていないの?」とクレームを言う患者がたまにいらっしゃいます。新人の頃はドキッとするのですが、今はもう慣れているので「カルテは一通り確認させて頂いたのですが、より詳しい情報をお聞きしたいのですが、よろしいでしょうか?」と返すようにしています。

”◯◯ということですが” ”詳しい情報を” ”詳しく” といったワードを最初に入れると予防が可能です。初学者で多いのが「腰が痛いということですが、どこが痛いですか?」と最初に聞くことがあります。痛みと場所について聞いているので、Open な質問ではなく、Closed になっています。

参考文献・書籍

野口2020:初期研修医のための外来研修マニュアル, 中外医学社

森川2018:総合内科 ただいま診断中, 中外医学社

江戸 主観的評価〜たかが問診、されど問診〜, 三木2018 非特異的腰痛のリハビリテーション, 羊土社より

Truth SJ2017:Fundamentals of the Physical Therapy Examination: Patient Interview and Tests & Measures: Patient Interview and Tests & Measures 2nd Edition

野田2012:痛みの問診のポイント_OPQRST, BRAIN and NERVE 64(11)

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