インソールには入谷式、オーソティックスソサエティ(旧 DYMOCO)など徒手療法と同じくさまざまなメソッドがありますが、インソール作成にはグラインダー(素材を削る機械)を用いられます。
グラインダーを使わなくてもある程度は作成できるのですが、微調整をするためにはグラインダーがどうしても必要になります。
さて、このグラインダーですが、医療機関においては導入するかどうかががハードルとしてあげられます。
理由としては、費用(一番安いのでも16,7万)、そして、場所、どこに置くのかというのが議題に上げられます。
粉末が飛ばない、また、騒音にならないようにといった配慮が必要だからです。
施設によっては、別部屋だったり、外だったり、いろいろです。
騒音対策としては部屋を別に設けることが理想ですが、施設によってはできない場合もあります。
契約勤務する西東京かとう整形外科では、リハビリテーション室内にグラインダーを設置しています。
最近、グラインダーの音が気になったので、グラインダーに対する防音対策として防音シートを貼ってみました。
グラインダーの音がどのくらいのレベルか、防音シートの効果について検討してみました。
グラインダー設置場所(西東京かとう整形外科)
西東京かとう整形外科のリハビリテーション室では、部屋の奥にグラインダーを設置しています。
もともと給湯設備があったのですが、加藤院長に快諾していただき、グラインダーを置かせてもらいました。
ちなみに現在、使用しているグラインダーは、株式会社ITOテクノのメディカルサンダーです。値段は16万円くらい(購入当時)で、グラインダーの中では一番安いタイプのものです。グラインダー販売している会社には、株式会社ITOテクノ(外部リンク)、根本製作所(外部リンク)などがあります。
グラインダー(メディカルサンダー)の音をチェック!
さて、グラインダーの音がどのくらいかチェックしてみましょう
まずは、グラインダーの目の前で騒音を測定してみました。
携帯アプリの騒音測定器を使ってみたところ、72.4dB という結果でした。・・・「混雑した車道」とのことです。
日本騒音調査(外部リンク)の基準では、70dB は「かなりうるさい、かなり大きな声を出さないと会話ができない」とのことです。
また、東京環境測定センター(外部リンク)の基準では、「騒々しい事務所、騒々しい街頭、掃除機、電車のベル、ステレオ(正面1m)」とあります。
一番遠いベッドで計測してみると・・・、
58.3 dB でした。この携帯アプリでは「静かな事務室」となっていますが、患者さんとの会話は少し大きい声になります。
グラインダーに近いベッドだと約60dB になります。この携帯アプリでは「対話の音レベル」でした。
日本騒音調査(外部リンク)の基準では、60dB は「非常に大きく聞こえうるさい、声を大きくすれば会話ができる」とのことです。
また、東京環境測定センター(外部リンク)の基準では、60dBは「静かな乗用車、普通の会話」とあります。
ちなみに、インソール使用していない場合だと、48.9 dB でした。
つまり、グラインダー(メディカルサンダー)を使用している間は、うるさいんですよね。
なので、削る時は時間はできるだけ短く、短い時間で削れるように技術練習をしています・・・が、それでも限界ありなので、防音対策が必要ですね。
グラインダー(メディカルサンダー)に防音シートを設置!
というわけで、グラインダー(メディカルサンダー)に防音シートを設置してみました。
今回、使用したのは、日本特殊塗料の「防音一番オトナシート」、アマンゾで購入。
理学療法士の小柳くんと協力してモーター部分の周りのサイズに切って、ペタペタと貼っていきました。
そして、結果はというと・・・
71.2 dB ・・・1.2 dB だけ下がりました、依然と「混雑した車道」、耳では違いがまったくわかりません。
気持ち、おしゃれになったかなぁ。。
というわけで、今回購入した防音シートはグラインダー(メディカルサンダー)の防音としては効果がありませんでした。
スタッフと話し合った結果、今回、防音シートを貼ったところ(おそらくモーター)がうるさいのではなく、実際に削る部分、回っている部分がうるさいのでないか、と。
となると、モーター部分に貼ってもあまり効果はなさそうです。
周りを囲む方がいいのかな。
騒音対策には、防音、吸音などがあるらしく、次回は違う方法を試したいと思います。