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バスケットボールの障害予防プログラム:SHRed Injuries Basketball

西東京かとう整形外科では、毎月1回、英語文献抄読会を行っています。

各PT、興味のある最新の文献(1年以内)をピックアップして紹介します。

今回、「Emery CA et al. 2022:The “SHRed Injuries Basketball” Neuromuscular Training Warm-up Program Reduces Ankle and Knee Injury Rates by 36% in Youth Basketball」を選びました。

バスケットボールにおける障害予防プログラムを検討した論文です。

スポーツにおける障害予防プログラムでは、サッカーのFIFA +11が有名ですね。

SHRed Injuries Basketball 動画

障害予防プログラムは4つの要素で構成されており、全13エクササイズになっています。

10分間で行える内容です。

  1. 有酸素運動(レベル1と2でバージョンの異なる4つのエクササイズ)
  2. アジリティ(敏捷性)(レベル1と2でバージョンの異なる2つのエクササイズ)
  3. 筋力(レベル1と2でバージョンの異なる5つのエクササイズ)
  4. バランス(レベル1と2でバージョンの異なる2つのエクササイズ)

参考サイトでは、資料も配布してあります。興味ある方は見てみてください。


University of CALGARY
https://www.ucalgary.ca/sport-injury-prevention-research-centre/resources/neuromuscular-training-resources/basketball-neuromuscular-training

論文要旨 Abstract

目的

青少年バスケットボール選手における足関節および膝関節の損傷を軽減するための神経筋トレーニングウォームアップ予防プログラム(Surveillance in High school and community sport to Reduce (SHRed) Injuries Basketball)の有効性を評価すること。

研究デザイン

Quasi-experimental study

参考

ランダム化比較試験(RCT)や準ランダム化比較試験以外の,ランダム割付を考慮せず,介入群と対照群を比較している研究のことを指します.対照群(比較群)をもたない研究もこれに含まれます。
参考:https://www.jspt.or.jp/ebpt_glossary/quasi-experimentalstudy.html

方法

カナダ・カルガリーの高校とクラブバスケットボールチーム(11~18歳の男女選手)を、2016~2017年(対照:シーズン1)および2017~2018年(介入:シーズン2)に参加した。

コントロール・シーズン(シーズン1)では、標準的な練習のウォームアップを行った。

シーズン2では 神経筋トレーニングウォームアップ予防プログラム(Surveillance in High school and community sport to Reduce (SHRed) Injuries Basketball)を実施した。事前に参加チームのコーチが同プログラムのワークショップ を受講した。

チームは、学校/クラブごとに、コーチが提供するSHRed Injuries Basketballプログラムを監督なしまたは監督あり(研究担当者による週1回の監督)で実施することに無作為に割り付けられた。

10分間のSHRed Injuriesバスケットボールプログラムには、13種類の運動(有酸素運動、敏捷性、筋力、バランス)が含まれていた。

足首と膝の全訴訟の傷害は、有効な傷害サーベイランスを用いて毎週収集した。多変量ポアソン回帰分析により、介入群(シーズン1対シーズン2)別の発生率比(IRR)を推定し、次にSHRed Injuriesバスケットボールプログラムの対照と完了、監督なしと監督ありについて検討した。

結果

シーズン1には63チーム(n=502選手)が参加し、シーズン2には31チーム(n=307選手:監督なし143人、監督あり164人)が参加した。

SHRed Injuries Basketballプログラムは、足関節と膝関節の怪我の予防に有効的であった(IRR = 0.64; 95%信頼区間[CI]: 0.51, 0.79)。

SHRed Injuries Basketballプログラムの監督なし(IRR = 0.62; 95% CI: 0.47, 0.83)と監督あり(IRR = 0.64; 95% CI: 0.49, 0.85)は、同様の効果を示した。

結論

SHRed Injuries Basketballプログラムは、足関節と膝関節の怪我の発生率を36%低下させることに関連していた。

神経筋トレーニングのウォームアップは、青少年バスケットボールにおける傷害予防のための実践基準として推奨される。

参考文献・サイト

Emery CA et al. 2022:The “SHRed Injuries Basketball” Neuromuscular Training Warm-up Program Reduces Ankle and Knee Injury Rates by 36% in Youth Basketball
University of CALGARY
https://www.ucalgary.ca/sport-injury-prevention-research-centre/resources/neuromuscular-training-resources/basketball-neuromuscular-training

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